【思考は現実化する】解説｜ヘンリー・フォードがV8エンジンを作れた理由

今回の「思考は現実化する」の解説内容は、ナポレオン・ヒルが、成功哲学を体系化させる際に感じていたことと、それに付随するヘンリー・フォードの実話です。

ナポレオン・ヒルは、アンドリュー・カーネギーからの依頼によって、20年の歳月を掛け、成功哲学を体系化するために、様々な偉人と会っています。

その際に、体系化させるための、本質とも言える部分に気付き始めます。

今回のエピソードは「成功するために必要な考え方」を学ぶことができる実話です。

・あれこれ学んでいるが、どうしたら良いか分からない
・結局のところ、何も変わっていない

このような悩みを抱えている人にとっては、気付きを得るきっかけになるかもしれません。

今回のヒルの所感とフォードの実話からは

・成功するために必要な要素とは
・自分たちが普段、どれだけ固定概念に縛られているか

これらについて、学ぶことができます。

それでは早速、ヒルとフォードの内容について、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。

こちらの内容に関しては、私達リアライズのYouTubeチャンネルでも聴く動画として上げています。

記事を読むよりも動画で聴いて学びたい方は、下部のリンクから動画を活用してみて下さい。

成功の鍵を発見する余裕のない人のために

自分の失敗の原因を突き止め、成功への鍵を発見するだけの、時間的余裕のない人はどうすれば良いのでしょうか？

どのようにすれば、失敗をチャンスに変える力が、身につくのでしょうか？

実際、多くの人々は、この範疇に属することでしょう。

この問題に対する解答は、本書を含めた成功のためのプログラムの中に、詳しく出ています。

あなたが色々な疑問を持ち、その答えを見出そうとするならば、その答えは本書やプログラムを見聞きする内に、あなた自身で見つけ出すことができます。

成功を手に入れるために、必要なものはただ一つです。

それは、健全で素直な考え方です。

本書やプログラムなどで、色々な話を紹介するのは、素直で健全なものの考え方を身につけるヒントを、あなたに与えるためなのです。

ここまでで学ぶこと

ナポレオン・ヒルが「思考は現実化する」の中で語っている内容では、成功の真髄がきちんと載っています。

それは、先程の内容にもなっていた

・色々な疑問を持つこと
・その答えを見出そうとすること
・健全で素直な考え方

これら三つの要素です。

なぜなら、成功を志すためには、世間やあなたの当たり前にとらわれず、それらに疑問を持ち、その答えを探る必要があり、そのためには素直な心が必要だからです。

成功の鍵を発見する余裕のない人は、まず当たり前に対して、疑問を持つことをしません。

そして、真っ先に答えを知ろうとします。

だから、こうした人達は、世の中の悪い人たちに「稼ぎ方」などの、手法を商材とされた怪しいものに、騙されてしまうのです。

もちろん、中にはきちんと稼げるものも存在するかもしれませんが、手法というものは流行り廃りがありますので、一時のものにしかなりません。

そこで、健全で素直な考え方という、心構えが身につくことで、初めて永続的なものへと変えることができるのです。

あなたがもし、永続的な成功を志すのであれば、まずは心構えを身につけ、そして当たり前に疑問を持つようにして、その答えを見出だせるようになりましょう。

それでは続いて、ナポレオン・ヒルが語る、成功の出発点について見ていきましょう。

成功したければ固定概念を取り払い、確信を持つこと

次のような言葉があります。

「富はある日突然、 まったく予期しない形で目の前に現れる。一般の人々は、自分が富を得ていなかった時には、それが一体どこに隠れているのか分からないのだ」

この言葉には、多くのショッキングな真実が含まれています。

富は、人がある精神状態に達した時に、いとも単純にやってくるのです。

では、どのようにして富を迎えられるような、精神状態を作り上げれば良いのでしょうか？

私は、富豪と呼ばれる人々が、いかにして成功したか、その秘訣を明らかにするために、アンドリュー・カーネギーとの期間も含めて、30年間も研究を続けてきました。

そして、明らかになったのは、彼らもまた、あなたと同じように「金持ちになりたい」という願望から出発している、ということです。

この成功の秘訣を理解し、活用することができれば、あなたの生活は、金銭だけでなく、あらゆる面で改善されてきます。

そのうちきっと、あなたも心の中で明確に思い浮かべることは、すべて現実のものとなるという真理が、確信できるようになることでしょう。

これは決して、おまじないでも何でもないのです。

この世に働く、現実の法則なのです。

人間の最大の欠点は「不可能」という言葉に、慣れ過ぎていることです。

多くの人々が、常識を打ち破り、不可能を可能にし、運命を切り開き、限界を乗り越え、成功を収めたその秘訣を、広く伝えるために本書が作られたのです。

成功は、成功を確信する人の元に訪れる。

少しでも失敗を意識すれば、失敗する。

本書は、失敗の恐怖に取り憑かれている人々に、成功への確信を与えることを目的に、著されたものです。

多くの人々は、自分勝手な考え方や、固定観念で物事を評価したり、決定したりするという欠点を持っています。

既に貧乏や絶望を味わっている人々は、今さら本書に接したところで、成功などできるものか、と思ってしまうかもしれません。

こういう人たちのために、一人の中国人の話をご紹介しましょう。

ある中国人が、アメリカで教育を受けるために、シカゴの大学に留学してきました。

ある日、彼はハーバー学長と、キャンパスで立ち話をしました。

そのとき学長は、この中国人に

「アメリカ人の、最も大きな特徴は何だと思うかね？」

と尋ねてみました。すると彼はこう答えました。

「偏見だと思います。 アメリカ人の目は、まともに物を見ていないのではないでしょうか」

私たちは、この中国人の言葉に反論ができるでしょうか。

私たちは、ともすれば自分たちに理解できないことは、信じようとしません。

アメリカ人に限らず、おそらくどの国の人間も、そうであることでしょう。

ここまでで学ぶこと

「富は、人がある精神状態に達した時に、いとも単純にやってくる」という文言を見ると、ほとんどの人が胡散臭さを感じることでしょう。

もしくは、精神論か根性論のように捉える人もいます。

実際に、世の中には「ナポレオン・ヒルは精神論だ」という論調がある事こそが、精神論と捉えている事実を物語っています。

しかし、残念ながら、そのような考え方は、ただ単にその人の理解が浅いだけなのです。

この「ある精神状態」というのは、具体的にどういうことかと言うと、あなたが「確信を持てた時」ということです。

なぜなら、確信を持つと、人は邁進する力を手に入れることができるからです。

では、その確信を持つためには、どうしたら良いかと言うと、目標や願望と、その達成計画をきちんと練り上げるということが必要になります。

なぜなら、人は根拠のないものには、自信や確信を持つことができないためです。

例えばですが、人は「手を伸ばせる距離に100万円があり、手を伸ばせばそれが手に入る」と確信できれば、必ず手を伸ばします。

また「西に10歩歩けば、間違いなく1000万円が手に入る」と確信できれば、必ず西に10歩歩きます。

この時に、間違っても手を引っ込めたり、わざわざ東に歩いたりすることはしないのです。

そして、計画に根拠を持たせて、確信へと変える材料にするためには、疑問を持ち、答えを見出す必要があります。

なぜなら、答えを見出していないような、不安材料や懸念点が残る計画では、あなたに確信を持たせることはできないからです。

そして、この時にあなたの固定概念が、邪魔をするのです。

自己啓発などが好きな人にも、分かり易い言葉に変えるのであれば、これがメンタルブロックというものです。

このメンタルブロックを取り除くためには、健全で素直な考え方という、積極的心構えが必要になるのです。

それでは続いて、実際にそれをやり抜いた、ヘンリー・フォードの実話について見ていきましょう。

V8は不可能か？

ヘンリー・フォードが、有名なV8エンジンを開発しようと決意した時の話があります。

フォードは八個のシリンダーを組み込んで、エンジンを製作しようと思い、 技師に設計を依頼しました。

ところが、フォードのアイデアを元に、設計図を描いた技師は、このシリンダーエンジンが、理論的に不可能であるという結論を出しました。

「何としても完成させるのだ」

と、フォードは命令しました。

「しかし、不可能なものは不可能です」

と技師は言います。

「とにかくやってみたまえ。例えどれだけ時間が掛かっても良いから、完成するまでは、この仕事だけに打ち込むんだ！」

やむなく、技師たちはその仕事に取り掛かりました。

しかし、半年経っても「不可能なものは不可能」でした。

そしてさらに、半年が過ぎても、何の成果も挙がらなかったのです。

とはいえ技師たちも、可能な限り、想像力を働かせたことは事実です。

その年の暮れ、フォードは再び技師たちと話し合いましたが、その時も技師たちは、フォードの命令通りに行うことは絶対無理だ、と報告するしかなかったのです。

「とにかく何度でも作ってみるんだ。 私にはどうしてもそれが必要なんだ」

とフォードは、尚も命じました。

いったい、何が生じたのか。

それから間もなく、まったく突然、技師たちはV8エンジンを完成させてしまったのです。

こうして遂に、フォードの執念は勝利に結びついたのです。

フォードは成功のノウハウを理解し、活用したおかげで、大成功を収めたのです。

これから先も、このフォードの話を忘れないで下さい。

そして、この偉大な成功の秘訣を、記憶しておいて頂きたいのです。

ヘンリー・フォードを大富豪にした秘訣を、そのままあなたの心に刻みつけておくことができるなら、あなたもフォードと同様の成功を収めることが必ずできるのです。

ここまでで学ぶこと

ヘンリー・フォードは、理論的にV8エンジンというものの作成が、可能だと信じていました。

しかし、その周囲は「不可能なものは不可能だ」と信じていました。

この信念と信念のぶつかり合いは、一年以上にも渡ります。

しかし、その結果は、現在の世の中を見ても御存知の通り、可能であることが正しく、そしてそれが完成をもって、きちんと証明されたのです。

フォードと技師たちの違いはと言えば、お互いに「それが正しい」と信じた信念のみです。

理解の浅い人たちや、すぐに答えを求めたがる人たちは、V8エンジンが「どうやって作られたのか？」に着眼しがちです。

しかし、問題はそこではありません。

なぜなら、技師たちも「作りたくなかった」訳ではないからです。

技師たちも、フォードの意見に夢を持ち、完成させることができれば、素晴らしいことであるとは思っていたのです。

しかし、固定概念というものが、想像力を働かせても「無理だ」という答えしか導かなかったのです。

そのような状態でも、結果的にはフォードの理論を、技師たちの手によって、完成させることができました。

もし、フォードが途中で技師たちに流されて「じゃあ諦めよう」となっていたら、V8エンジンはこの世に生まれていないか、他の人の手によって完成したことでしょう。

あなたの願望や目標も「可能だ」とジャッジするか「不可能だ」とジャッジするかは、あなたの固定概念に懸かっています。

この分かれ目となるのが、信念を持つきっかけともなる、あなたの目標や願望、そしてその達成計画なのです。

あなたの心の中に「できる」という確信を持つためにも、素直で積極的な心構えと、目標や願望、そしてその達成計画を、きちんと持つようにしましょう。