【思考は現実化する】解説｜どのように信念を育てるか｜ナポレオン・ヒルの成功哲学

今回の「思考は現実化する」の解説内容は、信念の役割、信念の育て方、信念のベクトルの重要性、信念を強固にする深層自己説得に関するロジカルな内容です。

信念とは、自分の「それが正しいと堅く信じる力」のことであり、目標や願望の達成のためには、絶対必須となる成功哲学の歯車の一つです。

今回の内容では「信念の役割とその育て方」について、学ぶことができます。

・信念を持つことができない
・表面上だけで繕っていてブレやすい

このような悩みを抱えている人にとっては、自分を変える第一歩になるかもしれません。

今回の「思考は現実化する」の解説内容では

・信念の役割
・信念の育て方
・信念のベクトル
・信念を強固にする方法

これらについて学ぶことができます。

それでは早速、名著「思考は現実化する」の内容について、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。

こちらの内容に関しては、私達リアライズのYouTubeチャンネルでも聴く動画として上げています。

記事を読むよりも動画で聴いて学びたい方は、下部のリンクから動画を活用してみて下さい。

信念の役割

「信念」と「思考」が重ね合わさると、潜在意識が活性化され、そこからモチベーションと、限りない知性が生まれてきます。

信念、愛情、セックスの三つは、人間の感情の中でも一番強いものですが、これが同時に作用して思考と結びつくと、潜在意識は恐ろしいほどの力を生み出します。

深層自己説得の技術は、願望の実現に大きな関わり合いを持っています。

そして信念は、この深層自己説得の技術によって、潜在意識に埋めこまれた願望を、現実化するための原動力となるものです。

ここまでで学ぶこと

信念という存在は、人間を動かす動力源となる、と「思考は現実化する」では語られています。

そして、信念は思考が重なることによって、より強固なものとなります。

人間が持っている、基本的な十のモチベーションの中でも、愛情とセックスの感情は、最も強いエネルギーを持っているものです。

それを理解しているから、愛情に関しては表面に出すことをためらいませんが、セックスの感情に関しては、恥ずかしさから内に秘めておこうとします。

しかし、こうしたエネルギーを欲望のままに向けなくても、自身の目標や願望へと昇華させることで、エネルギーのベクトルを変えて、活用することもできます。

この時に活用させるものが、深層自己説得というものです。

まずは、信念という存在と、信念が持っている力を認識し、それを活用することを知りましょう。

続いて、信念の育て方について、詳しく解説していきます。

どのように信念を育てるか

信念というものは、願望という形を持たない一種の思考を、物理的な実体（例えばお金）あるいは現象的事実（例えばスポーツで優勝する）に転換するのです。

すなわち、信念によって、思考は紛れもなく現実化するのです。

この後に述べる深層自己説得や、潜在意識などのセッションを読み、理解して、実行していくと、あなたの心の中で、確実に信念が固まっていくのが分かるでしょう。

「思考は現実化する」に書かれている、17の原理をマスターすれば、信念は自分の意欲で育てることができます。

信念は自分の意欲で育つ、と述べましたが、信念というものは

・あなたがそう意欲する（たとえば「◯◯をやるぞ！」という具合に意欲を奮い立たせる）

すると、いわば信念の前段階のような状態（ニワトリでいえばタマゴのようなもの）が、心の中の一定の位置を占めるようになります。

まったく信念のない状態から、いきなり念が生ずるということは、そうそうあるものではありません。

ですので、意欲することによって、信念の前駆体のようなものが心に生じたら、それを成功原理などで温めていくのです。

すると、その信念の前駆体は、徐々にその殻を破り、一人前の信念となっていきます。

こうすることで、ますます意欲も高まり、信念は自然に育まれていくことになります。

繰り返し潜在意識に命令を送り込むことが、信念を自発的に開発する方法です。

このことは、犯罪を繰り返す人の心理を考察すれば、より深く理解することができます。

初めて犯罪を犯すとき、人はそれを恐れるものです。

しかし犯罪を繰り返していくうちに、次第にそれに慣れてしまいます。

同様に、 潜在意識に対して常に、繰り返し繰り返し、同じ考えを命令していけば、潜在意識は次第にその考えを受け入れ、それに基づいて行動するようになるのです。

ここまでで学ぶこと

信念を生むためには、まずは意欲を持つことが必要になります。

この意欲を高めるためには、明確な願望や目標を持ち、その計画を立てることが必要となります。

「私はこれを絶対にやるんだ！」と決めたものに対して、計画を立てることで「これならやれる！」と確信を持つことによって、その達成を望む信念が芽生えます。

ここまで来ると、後はその芽生えた信念に、水と肥料と光を与えてあげれば、芽が成長していくのと同様に、信念を育て上げることができます。

犯罪も、それをやらなければならない状況に立たされ、達成計画のために何度も頭を捻らせ、それを信じ、何度も自分を奮い立たせることで、実行へと移しています。

つまり、成功であれ犯罪であれ、人間を実行へと駆り立てる原理は同じなのです。

ただベクトルの向きが違うだけでしかなく、消極的心構えに縛られている人も、これと同じです。

信念が湧かない場合には、栄養源となる意欲が足りていないことが原因です。

意欲が足りない原因は、潜在意識下で「その計画を実行したくない（やりたくない）」という結論を出されているということです。

つまり、自分自身が立てた計画に対して、潜在意識から「これでは失敗、未達が目に見えているよ」と判断されているのです。

例えば「息を吸って吐いたら、一億円得られます」という提案を、断る人間は誰もいないですし、潜在意識からもGOサインが出るでしょう。

なぜなら「出来るのが目に見えているから」です。

達成計画に100％を求めることは過剰ですが、それなら達成できる可能性が何％なら意欲が湧いてくるのかを、自分自身と向き合って話し合いましょう。

50％ならその願望や目標をやりたい意欲が湧いてきますか？70％なら？85％だったら？

こうした達成の割合を高めるだけの、現実的な計画でないと、信念を育てるための意欲というものは湧いてきません。

例えば、よくあるケースですと、売れないセールスパーソンが「来月から毎月一件売る！」という目標のような場合です。

毎月一件売るための、現実的な計画が立っていなければ、ただ奮起しただけですので、潜在意識も「それじゃ今までと何も変わらないでしょ」と判断します。

これでは、表面上で奮起しただけなので、信念を育てるための意欲というものも湧いてきませんから、自然と芽は出ることもないか、出ても枯れてしまうのです。

まずは、自分を納得させられるだけの、きちんとした計画を立てられるようになりましょう。

続いて、信念のベクトルの重要性について、詳しく解説していきます。

信念のベクトルの重要性

感情を伴った思考は、強い信念と結びつくと、やがて物理的な実体へと変換していきます。

なぜなら、このように完全武装した思考は、おのずとバイタリティを目覚めさせるからです。

そしてバイタリティは、行動力とも深く結びついています。

肯定的な信念と結びついた思考ばかりではなく、否定的な感情と結びついた思考も、潜在意識に到達しやすい性質を持っています。

潜在意識に到達する、というのは要するに「それがあなたの脳（心と言っても良い）の一部になる」というのと同じ意味です。

したがって人は、容易に「不幸」という名の泥沼に、足を取られやすくなっています。

しかし本来、不幸とか不運などというものは、実体が無いものなのです。

それは、個人の心の中にのみ、存在しています。

つまりそれは、主観的なものでしかありません。

しかし当人にとっては、それはもう脳の一部、あるいは心の一部となってしまっているものだから、あたかも実体があるかのように、信じ込んでしまうのです。

そして「信じればその通りになる」という法則が、ここではものの見事に、悪い方向に働くことになります。

そしてますます、 自分は不運で、不幸な宿命を背負っているのだ、と確信するようになるのです。

ここまでで学ぶこと

不幸や不運を確信し、それを信じ込んでいる人は、身の回りにいませんか？

もしくは、あなた自身がその状態であっても結構です。

このような人は、成功の素質を持っており、かつ成功法則も7～8割方、使いこなしています。

ただ、ベクトルが違うだけで、そのベクトルが「成功」ではなく「不幸」や「不運」あるいは「失敗」へと向いているだけなのです。

「思考は現実化する」の内容を信じることができない、という人はものは試しに、不運や不幸を信じている身の回りの人に、次の内容を試してみて下さい。

・本人の不運だという考えを改めさせる
・本人の不幸を信じる心を折る

実際にやってみれば分かりますが、どちらも必ず無理に終わります。

もしかしたら、相手も一瞬は、あなたの主張を受け入れるかもしれませんが、数日も経てば、すぐに元の状態に戻ります。

これが、ベクトルは違いますが、信念を使いこなしている人の力なのです。

この力を、正しく成功へと向けている人を見れば「これだけ揺るがない力を持っているなら、そりゃ成功できるはずだ」と納得できるはずです。

では、ベクトルが間違っている人の場合、どうやってもそのベクトルを変えることはできないのか？といえば、そんな事はありません。

ただし、信念のベクトルを変えたい場合には「自分自身」がそれを望み、そして「自分自身」で修正する必要があります。

これは、他人や周囲がどうこうしようとしても、どうにかなるものではありません。

それが信念の力というものです。

それでは最後に、深層自己説得について詳しく解説していきます。

深層自己説得の力

積極的心構え（Positive Mental Attitude）を、深層自己説得の技術を用いて潜在意識に送り込めば、あなたは豊かさでも何でも、手に入れることができるのです。

あなたの信念は、このような場合、あなたの潜在意識を動かすための、強力な補助エンジンとなります。

実際に私が、私の息子の潜在意識を活用したのを、思い出してみて下さい。

あなたも深層自己説得によって、自身の潜在意識を活用することができ、自分を変えることもできるのだということを、ここではっきりと認識しておいて欲しいのです。

深層自己説得の技術によって、自己改革を行うときのコツは「あなたの願望がすでに実現しているときのイメージ」を、潜在意識に流し込むことが肝要となります。

願望を既に手に入れたときの状態を、ありありと思い描くことによって、潜在意識は成功への信念をますます強くします。

同時に、願望実現までの過程を紙に書いておき、さまざまな障害や、その時々の若干の軌道修正を書き記すことも重要となります。

この実現までのプロセスも、やはり心の中にありありと、思い描くことが必要なのです。

過程と結果を、同時に鮮明にイメージし続けると、あなたは自然と、その望ましい過程通りの行動を起こすようになります。

そしてまた、望ましい結果へ向けた、正しい方向へ足を運ぶようになります。

こうしてあなたは、いつの間にか願望を、現実に手に入れることができるようになるのです。

あなたの潜在意識に命令をするときには

・あなたの信念を、願望実現のイメージと実現までの過程、そして実現までの計画や代替案

これらと結びつけることによって、より強く、潜在意識に働きかけることができるのだということを、ご理解頂けたことでしょう。

ここまでで学ぶこと

この内容に関しては、世間が誤った要約をしてくれているおかげで、ほとんどの人が勘違いを起こしています。

なぜなら、要約する人たちのほとんどが「目標や願望を達成したイメージを、何度もすることが重要だよ！」とまとめているからです。

要約するのは構いませんが

・「過程や障害、軌道修正案」
・「実現までのプロセス」や「過程と結果を同時に鮮明にイメージすること」

これらを省いてしまっては、要約ではなく、もはや別物になってしまっています。

正しく潜在意識を活用して、本来在るべき積極的心構えを用いて、深層自己説得を行いたいのであれば、こうした内容もきちんと含めなければいけません。

なぜなら、こうした要素が含まれていないと「意欲」というものは湧いてくることがないからです。

詳しくは、先程も「息を吸って吐いたら、一億円得られます」の例えの部分で述べた通りです。

こうした小さい歯車の一つ一つが、きちんと構成されるようになると、成功の歯車が回り出すようになります。

自分の望むべき信念のベクトルを定めて、信念を育てるために必要な要素を揃えて、信念の力を活用できるように変わっていきましょう。