【思考は現実化する】解説|賢明にリーダーに仕える者こそ次のリーダーとなる|ナポレオンヒルの成功哲学

今回の「思考は現実化する」の解説内容は、リーダーになる者と、リーダーになるための条件、二種類のリーダーについてです。

・どうしたらリーダーになれるのか
・リーダーになるために必要な条件を知りたい

こうした疑問を解決できるように「思考は現実化する」を読み解いて学んでいきましょう。

この記事を書いた人

1982年生まれ。2004年(22歳)から現在に至るまで自己啓発の世界に身を置き、自己啓発のプロフェッショナルとして営業・講演・研修活動を行い、現在の月間セールス日本一の記録も保有しています。

すべて正規に版権を取得しており、自社取扱いプログラムともなっている

  • ナポレオン・ヒル(成功哲学の祖。「思考は現実化する」など成功法則を体系化)
  • ジョセフ・マーフィー(潜在意識の法則)
  • マクスウェル・マルツ(サイコ-サイバネティクス理論)
  • ジグ・ジグラー(自己イメージ改造理論)
  • ブライアン・トレーシー(営業の神様)
  • デール・カーネギー(道は開ける・人を動かす)
  • ジョー・ヴィターレ(引き寄せの法則ブームのきっかけとなった、ザ・シークレットの賢人エイブラハム)

これらすべてのプログラムを所有、実践し、プログラムユーザーへレクチャーしています。

現在のクライアントは法人のみですが、全国に在籍するインストラクターの育成と、プログラムユーザーのフォローサポートも担当しています。

~主な取扱い業務~

大手企業の新入社員研修
営業 / セールスなどの社内講演
オペレーションマニュアルの作成

ナポレオン・ヒル財団|アジア/太平洋本部
公認販社リアライズ オーナー

賢明に仕える者がリーダーとなる

世の中には、大別すると二通りの人間がいます。一つはリーダーです。企業なら会長、社長、副社長、専務、常務といったところです。

もう一つは従属者です。つまり従業員です。この従業員の中にもリーダーがいます。部長、課長、監督、係長、マネージャー、店長、主任などがそれに当たります。

ここで指すリーダーは、ランキングを問いません。どのようなレベルであっても、リーダーであれば、それは本書の「リーダー」そのものと考えて差し支えありません。

最初に何であれ、心構えが問われる訳ですが、ここでは、あなたはリーダーになろうとしているのか、従属者のままで良いと思っているのかを決めることが大切です。

言うまでもなく、あなたが現在課長なら、あなたの直属のリーダーは次長、副部長、あるいは部長でしょう。

そういう意味では、あなたもまた従属者です。ここに書かれていることは、そのような意味で解釈して下さい。

さて、リーダーになるか従属者になるかで、収入には格段の差がつくのが通例です。従属者は当然のことながら、リーダーほどの収入は期待することはできません。

従属者であるということ自体は、決して恥ずかしいことではありません。しかし、いつまでも従属者でいることは名誉なことではありません。

どんな大企業のリーダーでも、最初は従属者でした。その人たちは、知的であったためにトップになることができたのです。

リーダーに賢明に従うことのできない部下は、ほとんど例外なしに優秀なリーダーになることはできません。

賢明にリーダーに従うことのできる部下が、最も早くリーダーに昇進できます。なぜなら、賢明な部下だけがそのリーダーから知識を得る機会があるからです。

ここまでで学ぶこと

もし、人生で成功を志すのであれば、少なくともリーダーを目指す必要が出てきます。

なぜなら、どこまでも一馬力では、できる仕事にも限界があり、一部の芸術などを除けば、個人よりも組織のほうが明らかに生産性が上がるからです。

これは、世間でも企業が多く存在しており、そして企業が実際に業績を伸ばしていることからも間違いのない事実です。

しかし、どこまでいっても従属者であることには変わりありません。例えば、大企業の社長であれば顧客に従属することになり、上場すれば今度は株主に従属します。

この事実にいち早く気付くことが、リーダーの本質にも気付くことができます。なぜなら、賢明な部下同様に、顧客や株主のニーズに気付くことができるからです。

こう考えれば、賢明な部下が最も早くリーダーになることもご納得頂けるでしょう。

もし、自分が将来的にリーダーを目指しているのであれば、賢明なリーダーに従い、少しでも多くリーダーから学ぶ習慣を身につけていくようにしましょう。

それでは続いて、リーダーになるために必要な素質について「思考は現実化する」を読み解いていきましょう。

リーダーになる11の条件

次に、リーダーになるための重要な11の条件を列挙していきます。

1,揺るぎない勇気を持つ

勇気は、自分自身の知識と経験によって裏づけられるものです。どんな部下でも、自信と勇気のないリーダーにはついていきません。

なぜなら、賢明な部下なら、いつまでもそうしたリーダーの下にはいないからです。

2,セルフコントロールができる

自分をコントロールできない人が、他人をコントロールできるはずはありません。

もちろん、リーダーとしての地位を利用して、部下にセルフコントロールを強いることはできますが、部下はそのようなリーダーの指示をまともに受け止めません。

つまり、実体は何も変わらないということになります。自分をコントロールできるリーダーは、言うまでもなく部下の良い手本になります。

部下たちは、そのようなリーダーを競って見習おうとするものです。

3,強い正義感を持つ

リーダーには、公正な心と正義感が備わっていない限り、部下や周囲の人々の尊敬を集めることも、その尊敬を維持することもできません。

4,強固な決断力を持つ

決断を迫られた時に、迷ってしまう優柔不断な人間は、自分が進むべき方向に対する信念のない証拠です。

また「責任を負いたくない」という、意識的あるいは無意識的な心構えを持っている場合もあります。

これも一つの「信念」です。信念の一般的意味は「個人が奉仕し堅持している考えのこと」だからです。

もっとも、社会心理学では「望ましい望ましくない」といった個人的な信奉は「態度」と名付けられることが多いです。

いずれにせよ「心構え」の問題です。そのような人間は、優れたリーダーにはなることはできません。

5,計画性を持つ

成功を収めるリーダーは、仕事をきちんと計画し、またその計画を実行します。

現実的かつ的確な計画を持たずに、行きあたりばったりで仕事をするようなリーダーは、海図を持たない船のように座礁してしまいます。

つまり、目標設定がいかに大切かということは、これらの面からでも明らかでしょう。

6,報酬以上の仕事をする習慣

リーダーとしての必要条件は、部下に要求する以上に、自分が仕事をするという意欲を持つことです。

この習慣のことを、私とW・クレメント・ストーンは「プラスアルファの魔法」と呼んでいます。

これは、リーダーとして不可欠な要素以外に、従属者が「快適かもしれないが、何の目新しいことも起こらない動物園の檻」から抜け出る唯一のアイデアです。

7,明るい性格を持つ

だらしなく、また根が暗い人はリーダーにはなることはできません。なぜなら、リーダーは人から尊敬されなければならないからです。

明るい性格でなければ、部下の尊敬を集めることはできません。

8,思いやりと理解を持つ

リーダーは部下を信頼し、その部下の気持ちを理解できる人でなければなりません。

なぜなら、リーダーは部下に思いやりを持ち、部下の抱えている公的、あるいは私的な問題や悩みを理解しなければならないからです。

それを理解したら、次にその問題を解消するための、マスターマインドを部下と共に組んで、問題解決を図ることも時には必要となります。

9,詳細を認知している

優れたリーダーになるためには、リーダーとしての立場に関することを、詳細に渡って知っておかなければなりません。これは、リーダーとして当然のことです。

もし、あなたが今リーダーという地位にいないのなら、今からこの事を頭に叩き込んでおくようにしましょう。

そして、ここに示した11の条件も、今から身に付けておけば良いのです。

これが完全に身についたら、あなたは現実の肩書きはどうであれ、事実上リーダーそのものになっているのです。

10,責任感を持つ

優れたリーダーというものは、部下の失敗や欠点について、責任の取れる人でなければなりません。責任から逃れようとする人は、リーダーを返上すべきです。

例え、部下が過ちを犯しても、また能力あるいは脳力が無い事が分かっても、それは自分のミスとして考えることができる人間でなければなりません。

11,協調性がある

リーダーは、協調という言葉の真の意味を理解して、実践しなければなりません。また、部下にもそのことを徹底させなければいけません。

優れたリーダーであるためには力が必要ですが、その力を得るには協調が必要なのです。

ここまでで学ぶこと

リーダーとして、人を惹きつけるパーソナリティを身につけ、慕われる人になるためには「思考は現実化する」で挙げられている11の条件を身につける必要があります。

実際に、これまでに挙げている11の素質を持っている人であれば、誰でもついていきたくなるような人間性を持っている人ですよね。

リーダーを目指している人、またリーダーになっている人も、現在自分にはどの要素が備わっていて、どの要素が足りていないかをチェックして分析してみましょう。

そうすることで、足りない部分を身につけるようにしていけば、自然と部下や組織の人たちにも認められ、話を聞いてくれたり、指示に従ってくれるかもしれません。

それでは最後に、二種類のリーダーについて「思考は現実化する」を読み解いていきましょう。

二種類のリーダーとは

リーダーにも二通りのタイプがあります。一つは、部下の尊敬と理解を集めるタイプです。もう一つは、尊敬や理解なしで権力を振るおうとするタイプです。

今までの歴史から見ても、権力に基づいたリーダーシップが長続きした例はありません。独裁者や専制君主は、必ずその地位を失墜しています。

これは、人々は強圧的なリーダーシップの持ち主にはついていけない、ということの証拠なのです。

実際、ナポレオン、ムッソリーニ、ヒトラーなどは強圧的なリーダーでした。したがって、彼らは全員惨めな末路を辿りました。

すなわち、長くリーダーでいるためには、部下たちの支援が必要なのです。

力ずくのリーダーシップには、一時的に従う者もいるかもしれません。しかし、それは喜んで従っているのではありません。

今、新しいタイプのリーダーの条件を11項目に渡って紹介しましたが、優れたリーダーになるためには、これ以外にも重要な条件があります。

このような条件を兼ね備えたリーダーだけが、チャンスに恵まれて昇進していくのです。

ここまでで学ぶこと

歴史というものはとても正直なもので、良いものは残り、悪いものは滅びてなくなるようになっています。

ですので、私達は歴史から学ぶことができ、そして歴史と実績を持っているものに関しては、どのようなものであれ、間違いのないものだと認識していますよね。

どんなものでも、一時的には莫大な力を持ったり、バズったりしますが、やはりここでも正しくないものに関しては、長くは持たずに力を失って滅びていくものです。

私達も、長い間リーダーとして支持されて、多くの人に付いてきてもらうためには、正しいエッセンスを取り入れて継続させていく必要があります。

「思考は現実化する」からリーダーの素質を学び、そして人が認めてくれる在り方を身に付けて、目標達成のために役立てていきましょう。